医療事故裁判例:イレウス

医療事故裁判例:イレウス

1.絞扼性(こうやくせい)イレウス①
(概要)
小児が腹痛、嘔吐を訴え病院に救急搬送をされた後、急性胃腸炎と診断され、入院するも、その後絞扼性イレウスで亡くなった事案(横浜地方裁判所平成21年10月14日)。

(裁判所の判断要旨)
入院前後の経過、鑑定人の鑑定書、私的意見書等から、急性胃腸炎との診断後、イレウスを疑わせる所見があったとして、病院側には、腹部レントゲン検査、CT検査、超音波検査を実施すべき注意義務あり、病院側はそれを怠ったと判断し、かつ、検査をした上、適切な処置を行っていれば救命できた高度の蓋然性があるとして、病院側の責任を認めた。

(認容額)
6216万6380円
※内訳:逸失利益3026万6379円、慰謝料2000万円、相続人固有の慰謝料:計500万円、等
★弁護士からのコメント
検査義務違反が問題になる場合、当時の症状等を丁寧に検討することが必要となります。
2.絞扼性(こうやくせい)イレウス②
(概要)
腹痛、嘔吐等を訴えて入院した患者(19歳)が、単純性イレウスと診断されるも、その後、絞扼性イレウスによる多臓器不全により亡くなった事案(名古屋高等裁判所金沢支部平成19年10月17日判決)。

(裁判所の判断要旨)
患者の診断経過、身体所見、検査所見等から、入院後に絞扼性イレウスの発症を疑うべきであり、直ちに開腹手術を決定し、その実施(実施準備)に着手すべき義務があったにもかかわらず、これを怠ったと判断し、かつ、同手術の実施によって死亡を回避する蓋然性があったとして、病院側の責任を認めた。

(認容額)
7110万4627円
※内訳:逸失利益4344万4627円、慰謝料2000万円、等。
★弁護士からのコメント
治療の選択の適否、手術のタイミングも問題となっており、高度に医学的な知見が要求されます。

 

 

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