介護事故裁判例:転倒

介護事故裁判例:転倒

1.外出介助時の転倒
(概要)
通院介助サービスにおいて、家から出発する際に、介護士が目を離して、利用者が転倒し大腿骨頸部骨折の傷害を負った事案(東京地方裁判所平成25年10月25日判決)。

(裁判所の判断要旨)
利用者が玄関土間に転落すれば重大な障害を負うことを予見できた介護士には、同利用者から目を離す際には、いったん上がりかまちに座らせるなどして、転倒防止のために必要な措置をとる義務があったのに、これを怠ったとして、事業者側の責任を認めた。

(認容額)
1726万2000円
※内訳:後遺障害慰謝料1180万円、入院慰謝料328万円、等。
★弁護士からのポイント
事故が起きたときには、利用者本人や当該介護士から事情を聞いて、転倒時の状況を詳細に把握しておくことが重要です。
2.トイレ介助時の転倒
(概要)
介護施設において、通所介護サービスを受けていた利用者が、トイレ内において転倒し、右大腿骨頚部内側骨折の傷害を負った事案(横浜地方裁判所平成17年3月22日判決)。

(裁判所の判断要旨)
職員としては、利用者がトイレ内の便器まで歩くのを介護する義務があったのに、これを怠ったとして、施設の責任を認めた。
なお、施設側から利用者がトイレ内での介助を断ったという主張がなされたが、この点については、職員としては、意を尽くして転倒等の危険を説明し、介護を受けるよう説得すべきであったとして、それでもなお真摯な介護拒絶の態度を示したような場合でなければ介護義務は免れないとしている。ただし、利用者側の過失割合として3割の過失を認定し、過失相殺を行った。

(認容額)
1253万719円
※内訳:入通院慰謝料170万円、後遺障害慰謝料430万円、近親者介護料943万6272円、等。
★弁護士からのポイント
トイレ介助時の転倒もよく見受けられる事故ですが、転倒時の状況や、普段どの程度のトイレ介助が行われていたのか、どの程度のトイレ介助を要する状態だったのか等が重要になります。

 

 

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